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「イタイイタイ病対策協議会」結成50周年

2016/11/25
 2016年11月12日、イタイイタイ病の患者・遺族の団体「イタイイタイ病対策協議会(イ対協)」の結成50周年を記念する顕彰碑の除幕式と式典・懇親会が催され、遺族や医学者、科学者、弁護士、三井金属鉱業関係者ら約130人が参加し、半世紀にわたるイ病運動の歴史に思いをはせました。

 


 50年前の1966年11月14日、故小松義久さんを会長とするイ対協が結成され、イ病患者を救済するため、68年3月9日、三井金属鉱業を相手に損害賠償請求訴訟を提起し、“戸籍をかけた闘い”に立ち上がりました。一審の富山地裁、続いて控訴審の名古屋高裁金沢支部で勝利判決を獲得し,判決は確定。裁判後は、三井金属鉱業と取り交わした3つの誓約書・協定書に基づき、患者救済、汚染土壌復元、発生源対策の3本柱の運動に取り組んで、2013年12月には三井金属鉱業側の謝罪を受け入れて「全面解決」に至りました。当事務所は、イ病裁判を担う事務局事務所として設立され、裁判後の取組みにも継続して携わってきました。

 
 
 
 

 イ病運動の拠点である清流会館(富山市婦中町萩島)に建立された顕彰碑は、黒御影石でできており、幅約4メートル、高さ約2.7メートル。表には「イタイイタイ病 闘いの顕彰碑 世紀に及ぶ苦難をのり越えて」と刻まれています。裏面の碑文は、イ対協の運動の歩みを紹介し、「我が国をはじめ世界各地における公害環境対策のひとつとして歴史的な教訓と意義を持つものである」「二度とこのような惨禍が繰り返されることがないよう、これら史実を後世に伝える」としています。

 


 除幕式で、2代目会長高木勲寛さんは「原因がわかるまで、業病、たたり、地方病などと中傷され、多くの人が亡くなっていった。顕彰碑が惨事を繰り返さない糧となることを願う」と言葉を詰まらせました。語り部活動を続けている副会長高木良信さんは「被害があったことを後世に伝えていかなきゃいけない。命がある限り伝えていきたい」と述べ、裁判当初から関与されている朝倉正幸現弁護団長は「長いようで短い50年だった。イ病の解決方法は公害一般に大きな教訓を与えている」と話しています。

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