当事務所の西山弁護士が共同代表を務める反貧困ネットワークとやまの第４回全体会議・公開講演会が，２０１６年１２月１１日１３時３０分から１６時まで，富山県民共生センター(サンフォルテ)で行われました。
　全体会議では，今期も，当事務所の西山弁護士が引き続き共同代表を継続することなどが決まりました。
　


　講演会では，近時，県内メディアでも大きく取り上げられているフードバンクとやまの川口理事長と，富山でも当事務所の弁護士全員が弁護団(弁護団長：青島弁護士，事務局長：西山弁護士)を組んで取り組んでいる生活保護基準引下げ違憲訴訟の石川県原告の高野さんをお招きしてご講演をいただきました。
　会場ほぼ満員の約３０名の方にお越しいただくことができました。
　フードバンクとやまを始め，県内各所でさまざまな活動をしておられる方に集まっていただくことができました。富山の貧困問題対策をダイナミックに動かす新たな連携作りに向け，今後も，当事務所は，西山弁護士が共同代表を務める反貧困ネットワークとやま等を中心に，「ネットワーク」作りを続けていきたいと考えています。

　

　生活保護基準引下げ違憲訴訟の石川県原告・高野さんからは，東証一部上場企業に長年勤められ，全国転勤の管理職として，年収１０００万円以上の収入があったにもかかわらず，病気等が原因で，現在，生活保護を受給されているというお話がありました。もし，生活保護がなかったら，もし，自己責任で切り捨てられたら，自分は生きていることができなかったと，自分の人生をさらけ出して，お話しいただきにくいことも含め，お話をいただくことができました。
　生活保護の問題は，現に困窮している人「だけ」の問題ではなく，社会全体として，どんなセーフティネットを構築するのか，理想のセーフティネットはどんなものなのかという問題であり，１％の想像を絶する大金持ちには関係がない話かもしれませんが，病気・離婚・倒産等で人生につまづいて困窮するかもしれない残りの９９％の人の問題だということがよく分かるお話でした。

　当事務所は，今後も，貧困問題に積極的に取り組んでいきたいと思います。