活動・事件紹介・弁護士コラム

贈与か貸金かについて

2026/03/24
 以前、貸金か贈与かが問題になった件が週刊誌等で話題になりました。お金を受け取った側はもらったと言い、お金を渡した方は貸した金だと言う類型で、法律相談でしばしば遭遇します。
 
 法律的には、金を返せと請求するには、返す約束があったことが必要です。借用書がなく、返す約束の有無が争いになる場合、双方の地位・関係、金額、お金の受け渡しやその前後の経緯、受け渡しの動機などの諸事情が検討されます。借用書がないから貸した側が必ず負けるわけではないのですが、親族や親しい者同士では、受け渡し時点で関係が破たんしていたり額が極めて多いなど特別の事情がない限りは贈与と認定されやすい、と一般にいわれています。
 
 また、お金の受け渡しの時点で返す約束があったかが問題なので、受け渡しの時は返してもらう気はなかったが、その後関係が悪化したので返してほしいと思うに至ったという場合は、返す約束があったことにはなりません。
 
 返す約束があったかどうか不明の場合、返せと請求する側に立証責任があるので、その側が敗訴になります。
 
 法律的には以上の回答になりますが、合意で解決するにはいくらか返さないと収まらないだろうことはご推察のとおりです。お金の受け渡しの趣旨があいまいだと、受け取った方はもらったと思っていても後でトラブルになるおそれがある、渡した方も、借用書を取る気がないなら後で返してもらえると思うな、ということと思われます。

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